以前、有名な作詞家さんに話を聞いたことがありました。
その時に言っていた『私はゴミを作るのが仕事なんですよ』というお話。
今でも強く印象に残っています。
プロの作詞家さんは、歌手のイメージでバンバン作詞していくものだと思っていたら、決してそうではなく、かなり綿密に取材をした上で、何度も何度も書き直すという事でした。
もちろん、そうではない人もいるとは思いますが、その方はそういうスタイルなんだと思います。
書き直す事が無駄だとは思っていなく、とにかくたくさん作詞するんだそうです。
その中から選りすぐりの詞を選び、それでダメだったらさらに書き直すと。
その時に選ばれなかった詩を『ゴミ』と表現していたんですね。
分母がデカイ!
またある有名な作曲家さんは、とにかくヒット作が多い事で有名な方なんですが、その方は、『ヒットしているのは何千曲の中の一部なので、ヒットする確率は低いですよ』と笑っていました。
そうなんですね。
『書けば当たる』と思っていましたが、実際のところはとても大変な思いをしているようです。
『100万枚売れる曲を書くより、10万枚売れる曲を10曲書く方が大変』という話を聞いたことがあります。
『一発屋』とも言いますが、偶然大ヒットする事はまれにあるそうです。
そう考えると、10万枚クラスのヒットを常に出せるのは相当の才能なんでしょうね。
常に100万枚なんて、ほんの『一握り』の天才なのでしょう。
そういう人でも、先に言った『ゴミ』はたくさん出していると思いますよ。
分母がデカければ確率は高くなり、ゴミも多く出る。
大切なのは、作り続ける事なんでしょうね。
ゴミはゴミではない!
僕の仕事もそうですが、頑張って作ったモノが『ダメ』と言われた時は、やはり凹みますよね^^;
もちろん『OK』が出るまで作り直すわけです。
改めて『形の無いモノ』を作るのって大変な仕事だな〜と思いますね。
『ゴミ』も出るわけですよ。
ただその『ゴミ』、まったく価値がないとは思っていません。
今回は『ダメ』だっただけで、次回はわかりませんよね。
よく『引き出し』なんて言い方をしますが、ゴミ箱に入れず、引き出しにしまっておけばいいだけです。
他にニーズがあればその時に出して使えばいいんです。
フリーマーケットみたいなモノで、『いらない』人と『欲しい』人がいるわけです。
そう考えれば、『ゴミも宝』ですね。