街を何気なく歩いていると、いたるところにポスターが貼ってあります。
その中でも一際目立つのが、女性の顔がドアップになっている化粧品のポスター。
『何万画素なんだ!』と思える程キレイなポスターで、相当有名なカメラマンが撮っているのでしょう。
目が飛び出るような高額なカメラや照明機材。
プリントする機械も相当なモノでしょう。
もちろん、女優さんのギャラや衣装メイク、ポスターのデザイナーなど、第一線で活躍するプロの人たちが関わっているわけです。
この一枚のポスターを作るのには、相当なお金がかかっているんです。
僕はこういう時によく考える事があります。
『もし僕がカメラマンなら、どういう写真を撮るのか?街にあるたくさんあるポスターの中で、目立つにはどうしたらいいのか?』という事です。
そんな時、『もし見えないモノが撮れたら』すごいと思いませんか?
多分使ってもらえない!
僕は、その女優さんがどういう人なのか?
その『性格』が撮れたら素晴らしいんじゃないかと思うんですね。
ただ、宣伝のポスターで一番大切なのは『商品を売る事』なので、僕が撮りたい写真は使ってもらえないでしょう。
それでも、僕はそこを撮りたいんです。
『この商品を使って性格が明るくなった』や『これのお陰で大人になった』など、その女優さんが前に進むきっかけになった商品だと、そう『こじつけ』れば、どうにかならないものかと^^;
その女優さんが『鼻歌』を唄っているかもしれない。
さっきまでシャワーを浴びていたかもしれない。
そこに写っているはずのないものが見えたら、凄いですよね!
究極の写真!
それは、家族が撮るスタップ写真じゃないでしょうか。
女優ではなく、仕事でもない。
作っていないナチュラルな姿。
それが撮れるのは、心を許した家族だけなんです。
優秀なカメラマンは、その人の心を裸にできると聞いた事があります。
『カメラマンはモテる』は、そこから来てるのでしょうか。
カメラを通じてその人の心と繋がる。
素晴らしいですよね!
何気ない写真でも、『何かある』写真って、きっと心が写ってるんだと思います。