辞書で『貧乏』という言葉を調べると、『財産が少ない』と出ます。
僕は声を大にして言いたい!
『それは間違っています!』と。
僕が子供の頃、家は裕福ではありませんでした。
オモチャが欲しいと言っても買ってもらえず、お腹がすいても『気のせいだ』と言われ、お年玉をネコババされても、『貧しい』と思った事は一度もありません。
それは、『お金が無い』という事が『当たり前』だったからです。
もっというと、『お金持ち』と言われる人は、東久留米市には『数人』しかいなかったと、子供の頃の僕は思っていました。
なので、お金を持っている事の方が、特別な事で、『欲しい物がすぐ手に入らない』のは、僕にとっては『当たり前』の事だったんです。
よそはよそ!うちはうち!
『〇〇君がラジコン買ってもらった!』
こんな事を母親に言えば、必ずこの言葉が返ってきました。
加えて、『〇〇君の家の子になるか!』と釘を刺されます。
それでも文句を言うと、遂に母親の一人芝居が始まります。
母『わかった、ほんならハッキリ言うわ、実は、あんたは、ウチの子ではないねん』
僕『、、、。』
母『あんたは橋の下で拾ってきたんや、やから名前がヒロシや』
何度か聞いた事がある話なのでもう慣れましたが、初めは驚きましたよ。
『そんな嘘を子供に言うのか!』と^^;
最後には、『わかった、わかったで。ほな出て行くわ、さいなら!』と言って母親は家を出ていきます。
たぶん近所の家に遊びに行って、買い物をして夕方には帰ってきます。
そして何事もなかったかのように、『今夜はカレーやで!』と、僕を喜ばせてくれます。
こういう母親だったから、僕はのびのびと育つ事ができました。
本当に感謝しています。
お金より大切なもの!
僕は母親から、お金よりも大切なモノを教えてもらいました。
それは、『人との繋がり』です。
本当の財産は、『人』だと思います。
お金の価値は変わっていきますが、人との繋がりは変わる事はありません。
『何が一番大切なのか』
間違えてはいけないと思います。
『貧乏』という言葉の意味を変えないといけませんね。
金銭的な財産はなかなか増えませんが、人という財産は増えつつあります。
これからも貯めていきたいですね。