僕はどういうわけか、15才くらいの頃パントマイムを習っていました。
やった事ある人いますか?
何もない空間で、『壁』とか『ロープ』とかを表現するんですが、これがなかなか面白いんです。
チャップリンの映画を見た事がある人はわかると思いますが、彼がやっているのが『パントマイム』です。
普通にお芝居をしている様に見えますが、ところどころパントマイムのテクニックが入っています。
無声映画には必要不可欠ですね。
言葉を使わずに表現する。
自分の気持ちを相手に伝えるわけですね。
パントマイムに必要なものは大きく分けて二つ。
『テクニック』と『表情』です。
テクニックは練習すれば、ほとんどの人が出来ますが、難しいのが表情です。
言葉を使わないので、表情だけで喜怒哀楽を表現しなくてはいけません。
それは簡単な事ではありません。
見えないモノを見せる力
形の無いモノをお客さんに見せる。
優れたパントマイミストは、そこに無いはずの二階建ての家を見せてくれます。
入り口があって、リビングがあって、二階に行くとそこには寝室があって。。
客席にいる僕たちに想像力を与えてくれて、たった一人で物語を作ります。
言葉も音も無い世界。
世界中どこに行っても、相手に気持ちを伝える事ができます。
それって、すごい事じゃないですか!
僕は、そのテクニックをダンスに活かしたいと思っています。
形の無いエンタメ
商品を売ってお金をもらうのではなく、自分の経験やスキルを売ってお金をもらうエンタメという商売。
江戸時代には『河原こ○き』などと酷い言われ方をしていました。
でも僕は、この仕事を選んで本当に良かったと思っています。
先の見えない不安定な職業ではありますが、何も無いところからモノを創る楽しさは、一度味わうとなかなか辞められないものです。
『ゼロを一に』、今日も頑張りますよ!