あれこれと悩んでいるうちに結局は『全て』をチョイスしてしまっている時があります。
振付の依頼の時に、それはよくありますね。
簡単で、キャッチーで、誰でも踊れるダンス。
はじめはこの3つが、ほぼ90パーセントの確率で依頼されます。
そのうちに、『ペアで』や『あまり簡単すぎない』や『ネットでバズる』など、後からどんどん増えていく事があります。
そうなると僕は必ず言います。
『すみません、優先順位の一位は何ですか』と。
数ある『想い』の中から一位を決めていただきます。
テレビコマーシャルの場合、キャッチーな振付を覚えてもらう事で、『あぁ、コレ(振付)ね、』という風にその広告を認識してもらえます。
AKB48の恋するフォーチュンクッキーでは、『あぁ、おにぎりね!』という感じです。
ちなみに、恋するフォーチュンクッキーの場合は、優先順位の一位は『キャッチー』で、二位が『みんなが踊れる』でした。
なので、結果的にパズったわけです。
キャッチーにする方法
普段生活でやるような動き、例えば『歩く』や『手を挙げる』
そういう動きはキャッチーになりづらいですね。
逆を言えば、普段やらないような動き、それをダンスにすればキャッチーになるわけです。
普段やらない動き、これってかなりの数ありますよね。
『バク転』もその一つではないでしょうか。
途中で全員がバク転したら、かなりカッコイイですよね!
ただ、キャッチーではありますが出来る人が限られますよね。
では『逆立ち』は?
そうやって考えていくんです。
『誰でも踊れるダンス』が優先順位一位なら、体操系は無理でしょう。
簡単で普段やらなさそうな動き??
ここが一番悩むところです。
ですが、一番楽しいところでもあります。
悩んだ挙句、『これだ!』というキャッチーな動きが出来たとしましょう。
ここで、注意!
一曲全てをキャッチーな振付にしたら、何も目立たなくなります。
例えば、白やグレーの中に一つだけ『赤』があるから目立つわけで、虹色の中の『赤』は目立たないという事。
誰でも踊りやすい簡単なダンスがあって、たまに『変な』もしくは『難しい』振付があるから、そこが目立つ。
これがキャッチーな振付のやり方です。
究極の振付
僕が思う究極の振付は、『踊ってないのに踊っているように見える』振付です。
『そんなの無いよ!』と言う方、大正解!
まだ見つかってないんです。
それが見つかったらすごい事ですよね!
ただ、4人踊れる人がいれば、一人まったく踊らなくても踊っているように見える振付はあるんです。
言葉では説明しづらいですが、出来るんですよ!
五人組で一人はまったく踊れない。
そんな『キャッチー』なダンスチームがあっても面白いですよね。