実家に住んでいた頃、家の手伝いはしませんでした。
『手伝いなさい!』と言われた事もなく、例えばトイレットペーパーが無くなっても、誰かが新しいモノに取り替えてくれるのが当たり前でした。
シャンプーが無くなっても、リモコンの電池が切れても、翌日には新しいモノに変わっていました。
お腹が空けばご飯が出てきて、洗濯物はカゴに入れておけばいい。
床にゴミは落ちておらず、いつもキレイでした。
『炊事』『洗濯』『掃除』
我が家では、子供はやらない事が当たり前になっていました。
『実家は楽だ』は、こういうところからきているんですね。
家を出たとき!
僕は16才の時、実家を出て一人暮らしを始めました。
夜間高校に通い、ダンスのレッスンに励みました。
学校が終わればバンドの仕事を手伝い、家に帰るのはいつも夜遅かったのを覚えています。
疲れて帰っても家には誰もおらず、掃除をしてご飯を作り、お風呂に入って洗濯をする。
全て一人でやっていました。
トイレットペーパーが無くなれば、近くのスーパーまで買いに行かなくてはいけません。
まだコンビニが少なかった時代、『近くのスーパー』は、全然近くありませんでした。
片道徒歩10分はかかりましたね。
まとめて買っておくお金も無く、無くなればその都度買いにいかなければなりませんでした。
食材も同様です。
全て自分でやらないといけないんです。
便利になった!
今はどこに行っても、近くにコンビニがあると思います。
それも24時間営業。
どんなに夜遅くなっても、お店は開いています。
品物は充実していて、在庫がなくなれば翌日には『誰かが』持ってきてくれます。
僕たちは常に『誰か』に助けられているんです。
自分一人でやっているようでも、必ず誰かが側にいます。
決して独りではありません。
『一人暮らし』は『独り』ではないんです。
僕はそう思っています。